窓際?/はるな
 
めていた。そのせいで逆に、周りの状況を知るようにもなった。そのころ、わたしたちが同学年のひとびとに、すこし奇異な目でみられているのかもしれないと、感じ始めていた。わたしが「りすか」とか「えんこう」とか呼ばれていることを知った。でもそれを、どのように知ったのかは思い出せない。

ほんのときどき、彼女と一緒にトイレでたばこを吸った。
こんなのなんでもない、という顔で、でも内心はどきどきしながら。うす汚いタイルに灰を落とすとせいせいした。でもそのあとですぐにばれないように、上履きの底でそれを払った。

あのころ、物事が悪くなりはじめたころ、わたしには親しかったものがいくつか(いくつも)ある。カ
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