窓際?/はるな
 

彼女は、窓際にわたしがいないときには、トイレでたばこを吸っていたようだ。誰もがそれをしっていた。でも誰もそれを口にしなかった。そしてわたしは、彼女が窓際にいないときはどのように過ごしているかなど、想像することさえしなかった。
わたしと彼女はよくメールのやり取りをした。たいていの場合、わたしが送り、彼女が宥めた。わたしは日記のような、ひどく内省的な文章を彼女に送り付けていた。彼女からは、そのようなメールはあまり来なかった。
そして彼女も自傷をはじめた。わたしは間もなくそれを知ったけれど、うれしくも悲しくもなかった。わたしの心はすこし衰え始めていて、ものすごく疲れていた。どうでもいいと思い始めて
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