マテバ、ウチヌカレル/虹村 凌
なのか気になって仕方無いのだが、あまりにも興味が無さそうな彼女に話しかけるを諦め、僕はさっさと眠ってしまう事にした。
僕はあいつの事を考えた。白く、魅力的を通り越して悪魔的ですらある手足に、真っ赤なトマトソースをぶちまける、夢、妄想。欲しいのは、綺麗な水と拳銃。35.7mmの銃口から飛び出る、蛇苺達は、着地点を少し逸れていく。不明瞭な形を雲の隙間を縫って、晴れ間まで漂う。そして、陽光に焼き殺されてしまう、喰い散らかされた音符達。届かないのだ。
そう、想像力、それは予感と言うにはあまりにも弱く、過信と言ってもまだ足りないくらいの、悪寒。恋焦がれるからこその、予感、そして確信。吐き気すらこ
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