【句評】 天の川/銀上かもめ/古月
た人間の悲哀と、「どこを隠すか」ということを考えさせる楽しさがある。ここでは「おっぱいの先を」だが、この「先を」がおもしろい。それは別にどこも不自然ではないし、理解できる感覚なのに、想像してみれば何故か、なんとも珍妙かつ滑稽なのだ。
また、この句のまっすぐに言い切るような語り口が、やはり絶妙な味わいに結びついているだろう。堂々と背筋を伸ばし、誰に恥じることなく、おっぱいの先を隠して生きていく。
そんな人間くささが、この句の持つなんともいえない魅力なのだ。
ほんとうは 知らないことをはなしてる
ペガサスを知らない人に教えてる
この二句は、ともに同じようなことがらの裏表に
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