借りた詩集 東 直子の歌集/ふるる
「そら豆って」いいかけたままそのまんまさよならしたの さよならしたの
こちらなどは、「そらまめ」という語感がさびしいので、さよならのたたみかけもいいし、「ま」の連続が豆に見えたり、その後に来るさよならをやさしく包み込んでいるようにも思える。二度目のさよならしたの、の前の一文字開きもニクイ演出ですね〜
ああ、何か、歌に込められているもの、言葉の役割が重層的であったり、技が利いていたりすると、いいなって思えるのか。読者はよくばりですね。
続きまして、『愛を想う』は恋愛がテーマの短歌集。木内達郎氏の版画?シルクスクリーン?が沢山挿入されていて、これがとてもいい。爽やかアメリカンな空
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