借りた詩集 東 直子の歌集/ふるる
の女の子たち
こわれもの預かってます木村さん あなたの眠るベッドの下で
冬服のたくさんかかった和室には小さいひとの悲しみがある
うすばかげろういろのはんかち胸にいれ草庵へゆく草庵は春
うーん夢の中の人、っていうか小人かな。もちろんそうでない印象の歌も多いですが、私が好きと思ったのはこういうのでした。
東さんはまた、オノマトペも非常に素晴らしい。
お別れの儀式は長いふぁふぁふぁふぁとうすみずいろのせんぷうきのはね
みずうみの底にしずんだトロフィーに沢蟹親子りるりるすべる
なつのあさ彼女ほつりと目を
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)