借りた詩集 西條 八十全集/ふるる
いう方向で書いてるけど、詩の流れとして)
ところで、西條八十の戦時下の時局詩がものすごく多いのでびっくりしたし、綺麗な表現が多いので、二度びっくりでした。
例えばこちら。
「敵鷲来る日ー妹におくるー」(西條八十全集 第四巻「銃後」1943年刊行より ちなみに敗戦2年前)
(略)
幼き日より住み馴れし
都は紅に燃ゆるとも
小鳥の歌も花の香も
荒野の煙と消ゆるとも。
嵐ののちの青き空
夕映えののちの澄める星、
皇国の勝利を信じつつ
いと朗らかに戦はん。
(略)
最後の折も、黒髪に
みだれは見せじ、乙女子は
桜に沈む夕月の
美しく艶に死にてこ
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