カバとキリカ/松本 涼
このカバどうするの?』って聞いたの。そしたらお父さんが『今日の晩ご飯に今から腹を裂いて焼くんだよ。』って言ったの!そこであたしはお父さんに『カバの肉って食べられるの!?』って聞くわけよ!」
満足げなキリカの顔を見ながらジリは何とか「・・・よくそんな妄想が思いつくね・・。」と言った。
「妄想?違うわよ。これは本当にあったことなの。前世の前世の前世の前世のあたしがね、夢の力を借りて現代のあたしに太古の記憶を思い出させたんだと、あたしは思うわ。」
ジリは一体何の話をしていたんだっけと思いながら、ビールのお代わりを頼んだ。
キリカはしばらく一人何か納得した様子でいたが、突然
「
[次のページ]
戻る 編 削 Point(7)