poetarot(愚者のカード)保存版/みつべえ
あなたは拾う。石を。躓いて、はじめて出血した記念に。いつか青い星の降る夜。額にのせて眠ると、夢のなかで恋が成就する。
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空が割れて、水が落ちてくる。あなたはいつも、とつぜん訪れる。ウィザードのように笑って、吉凶を運んでくる。選択するのは、もちろん、わたし。
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今日ひとつ、よいことをする。相対的に。 ある日、わたしは狙撃される。あなたの、頭脳のバルコニーが見える、夏のバス停で。
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冬の瞑想からさめて、白木蓮の花が咲く。駅へと向かう道なりに。わたしは、通過するばかりで、ほんとうの現在を知らない。
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光陰。あなたはいまも、さしのばす。母音の距離へ。
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