ツタヤ放浪/番田
偉大なのである、存在する世の中の女子大生は。彼女たちには可能性があるし、特に勉強という現実もないであろう。だから彼女たちとの生活を想像することは中小企業のサラリーマンにとっては天国のようなものかもしれなかった。そんなことを考えながら2時間ほどビカビカした文字の並んだパッケージの狭苦しい空間を私は出る。
洋楽も邦楽も過去のものしかなく、過去の物しか面白いものはもう、ないのかもしれなかった。池の中や外を見た。季節の風をそこに感じて、出て行くことを考えていた。酒場の女や若妻よりは大分見る気になるだろう。女子高生は僕らに夢を見させてくれるかもしれないが、彼らには勉強という現実があるから、そこに身を置
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