詩をたたきのめす/岡部淳太郎
 
べき人たちを傷つけているのかもしれないという自覚はあるのだが、どうにも苛立ちを抑えることが出来ない。おそらく僕は、詩に何かもっとぎらぎらとしたものをほしがっているのだ。一種の異物感と言い換えてもいい。いっけん空気の読めない馬鹿なことを、誰かがやるべきであり、みんながわきあいあいと詩を楽しんでいるところに乗りこんで、みんなを呆気に取らせる。そんなことを求めているのだろう。それは一種のパンク的なものであり、予定調和的にみんなが楽しむ大人の趣味と化している詩の現状を切り崩す、とげとげしいロック的な何かなのだ。それは具体的な詩の作風ということではなく、あくまでも態度の問題であり、詩に向かう時に異和を持って
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