『神戸』エッセイ6500字/アマメ庵
 
ろに行儀良くならび、やがて2号線は左に屈折し、43号線のオーバーパスを潜って右折する。

ここのナフコには、自転車の鍵を買いに来た。
彼女との時間が合わないときには、ここを入ったコナミスポーツに行った。
その横には、二人でドライブに行った時のマツダレンタカーがある。
右手の中央区役所の前で、どこかに行く彼女をピックした。
あの時は、どこに行ったっけ。
一つ一つの本当に小さな思い出。
本当にくだらない思い出。

彼女と別れ、半年以上の月日が経った。
別れてからも、電話やメールでの連絡は小まめにしていた。
いわゆる付き合っているって言う関係ではない、なんだか曖昧な日々が続いてい
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