島野律子小感/葉leaf
によって日常的に作り出されるものであり、また我々の有機的で曲線的な身体などを日常的に包み込んでいる。生活は人間の自然性の、決して陥落することのない最後の砦である。生活を描く詩行は、生活が有機的で曲線的で自然的である以上、蛇行する。
q2 掃除嫌いは治らないよ。(「十年の花」より)
島野は生活を土台に詩を書いている。生活の事物の持つ様々な距離を一度剥奪し、改めて島野らしい距離を与える。特に、遠くにあるものを近づけたり、近くにあるものを遠ざけたりする。つまり、あまり気づかれないものに気づき、自明なものを対象化したりする。q1だったら、匂いの繊細なあり方に気づいているし、q2だったら、自明
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