詩集評 国道四号線のブルース 構造 1000番出版555シリーズ /リーフレイン
テンのむこうで
からごころのうたをうたっています
しかたがないのでぼくたちは
石竹でつくられたさくらの顔料の
女の肌をみつめながら
たたきつけられた
きえいるころがねのひびきが
急転下して流麗になる計算された
さけびのなかで
恋のうたをうたっています
ーーーー後略ーーーー
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実のところ、彼の詩を、15年先に生まれた自分は、後ろめたさなしには読めない。
自分は そこそこ普通にしかれたレールをはずすこともなく、のほほんと生きてきた。そしてそれは、運が良かったからであると同時に、なにがしか彼の(あるいは彼ら若者の世代の)不運につけをまわしてしまっているように感じ
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