「かなしさはかなしみのなかにあるのではなくよろこびのなかにある / 仲 仲治」を読んでの感想文/鵜飼千代子
 
るとき
みずたまりがかなしさという
ことばになる

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「かなしさはよろこびのなかにある」というのが新鮮でした。
タイトルを読んで「本当に?」と思ったのですが、なるほど、過酷な環境に置かれていて
「可哀想」「見るのが忍びない」と端から思われる人達が、その世界しか知らなければ、
辛さはあっても、それ以外知らないのですから、自分を「かなしいひと」だとは思わない
でしょう。そういう時にはたくさん詩も書けるなぁ、書いたなぁと、納得します。「どん
底だ!」と思った時、ソウルメイトに「あなただけは同情しないでくれ」と言ったことが
あるので「じぶんをかなしいとおもったらあわれ
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