サから始まる語義凡例・サ〜シ/salco
 
ず(オッペンハイマー
 博士がノーベル物理学賞から洩れたのは、神威の実現が賞罰尺度を凌駕したからに
 他ならない。繊細な博士は悔悟のあまり自らを発狂寸前にまで追い込んでしまった
 が、人類の進化速度は社会という構成母体の機運に在るので個の突出が負うもので
 はない)、こうして字義通り人差し指1本で事済むその行使もまた然り、我々が破
 滅を回避し得るかについては否である。何故なら神はおのれの究極性を否定するこ
 とはできない。この自己膠着に拮抗し得る力学は地球に存在しない。
 万物の摂理を統括する絶対者としての神が初めて観念世界を脱し、人間の恣意の下
 に物理作用として降臨したのがあ
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