シコシコ/攝津正
 
ないか? 金稼げないなら死んだほうが良いのではないか? 金、金、金…。原稿料などはたかが知れていた。投げ銭やカンパも少額だった。生活するには賃労働せねばならぬが自分にはそれが出来ぬのだった。そして両親は七十四歳。自分は三十五歳。ピンチである。だが、助けが何処からもやって来ないであろう事は容易に予測出来た。

 攝津はもう自分には死ぬしか無い気がしていた。自殺するしか無いのではないか、と。もう生きる道は見出せなかった。仕事を一週間休んで、体調が元に戻る保証も無かった。仕事が出来なければ収入が無く、経済的に破綻する。ならば死ぬしかないのではないか。
 デス見沢は親に食わせて貰えと言うが、両親もも
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