大森にて??とある放浪別記??/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
 
って、つくづく効率の悪い人生だと感じた。
 気分がよければ何日も仕事をして危険の少ないところで寝た。
 それと気づかず、ソレ系の人が行くサウナにも泊まった。
 寝ている間に触られもした。
 疲れ過ぎて相手にしていられなかった。
 ただ、眠らせてほしい。
 そう願うだけだった。

 つくづく女がかわいそうになった。
 仕事とはいえ、もう一時間近く口にしている。
 断ればよかったが、とにかく疲れていた。
 女はしかし、憎しみを色に表さなかった。
 異国の地、異国の男に、金と引き換えにけなげに奉仕している。
 金は、命の代わり。
 そんな考えが、身に染みているに違いない。

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