放課後パーク/山中 烏流
 




つんざくような光と
足元で跳ねた、空き缶
そして
それを蹴飛ばす右足に

どこまでも閉鎖された、素肌の話



黒板の隅の方
珍しい雲の落書き

カーテンのたなびきより他に
存在が許されないそこは
私の足音のせいで
その視線を
こちらへと向けてしまう


傾いた光の教室/乱反射の毛先


光る、ほどける髪の束を
私は
確かに何かへと例えた筈で
気付いたとき
それは、思考のまま
どこかへ流れていってしまって
もう、戻らなかった



チョークの粉に塗れたまま
帰路を外れた歩道

知った場所ばかりになったことを

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