【批評祭参加作品】<椎野いろは>さんの『つなぎ』と『低気圧』を読んで/Kashin
 
うまくリズムを作っているので、読者としてもとても読み易いし、語り手に寄り添って読んで(歩いて)いけます。「詩」は、小説や映画のように物語の形式を取らない事も多いですが、リズムを付ける事で、物語のように展開の盛り上がりを作れる効果を生みます。無論、その効果により、読者もハラハラドキドキしたり、それとは逆に、安らいだり、感情が揺さぶられる事もあると思います。リズムを作るという事は一つの演出技術といっても良いでしょう。改行でリズムを作る事も出来れば、他には例えば、普通なら区切るのに、わざとずらずらと長い一文にして異様な感じや鬼気迫る感じを出す事も可能ですし、わざと全文カタカナにして読み辛くしたり、ロボッ
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