変わってねーのは夕日だけ/プテラノドン
 
を合わせるようになった。尤も、パチンコ屋以外で顔を合わせるのは高校卒業以来だったし、よりによって子供たちにまぎれて週刊誌を買いに来ているという状況もあってお互いなんだか恥ずかしくもあった。

「お前もヤンジャン?」
「俺、ジャンプっす」
「まだジャンプ読んでんの?」
「三十までは読もうと決めてんすよ」
「お前今歳いくつ?」
「二十九っす」
「あとちょっとじゃねえかよこのヤロー、煙草くれよ」
「ちょっと待ってください」

一旦、車に戻って助手席に雑誌を放り込み、煙草とライターを手にして戻ってくると、おーちゃんは買ったばかりのヤンジャンを脇に挟み、それと缶コーヒーを持って待ってい
[次のページ]
戻る   Point(2)