【批評祭参加作品】谷川俊太郎インタビューから考えた事/大村 浩一
 
は今やそういう形で参照されるもので
は無くなってきている、ということだ。純文学あるいは芸術の一ジャンルとし
て、これはゆゆしき事態ではあるまいか。
 何年か前、三代目魚武濱田成男が原作でポエトリーリーディングを素材にし
た漫画が少年マガジンに掲載されたことがあるが、反響は殆ど無かったように
記憶している。瀰漫というより、詩人の側の希望的観測に過ぎないのでは、と
すら思う。それを読んだ人が、詩作品そのものにまで導かれる可能性は非常に
低いのではないだろうか。

○「短歌や俳句も詩ですし、現代詩より圧倒的に強い」
 このコメントの中にある「現代詩の詩集は300冊売れればいいほう」と
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