【批評祭参加作品】谷川俊太郎インタビューから考えた事/大村 浩一
 
道、と呼べなくもない。短歌
を短歌たらしめてきた文語・文体へのこだわりが知的資源とともに切り捨てら
れたとしたら、短歌は音数・形式が限られる分、なおさら平面的なものに陥り
かねないのではないか。

○「批評の基準が共有されなくなっている。みんな人気で計る」
 人気で計るのは、それが経済性に結びついていることと、近代社会を動かし
ているものが大衆の意識になってきたからであろう。
 それが経済大国ニッポンでは「いいものは売れる」という神話になっている
のだが、これは実際には「最も(大衆の欲求に)適合したものが売れる」とい
う事なのが看過されている。
 現代詩の個々の作品の価値は評
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