<これは、死のようなモノ> 〜 川村透さんを悼む/藤原 実
 

僕は、僕の中から溢れようとするモノを公にする手法として、「詩のようなモノ」として「ネットワークに預け」るのです。


というようなことをさらりと言って、詩に短歌に朗読にと旺盛な創作活動を続ける川村さんがうらやましかった。


川村さんは折に触れて、ぼくの書くものにコメントをくださったが、それらは、いつも丁寧で真摯で誠実なコトバで綴られていた。それに対して、ぼくはといえば、川村さんの詩に真正面から対峙することができず、「やっぱりワカラン」「まるで実験室で書かれたような詩だ」「これは川村さんの詩に対する批評ではなくて『川村さんの詩をわからないぼく自身』についてのコメントだ」などと書いて
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