たくさんの語り手が世界の大切さを教えてくれる詩集 覚和歌子『海のような大人になる』/イダヅカマコト
と知っていて大切にできる人のように見えます。
実は、こういう風に語り手が見えるということはとてもすごいことなのです。
少なくとも、私の書いているものでは、私のような姿が語っているようにしか見えないでしょう。
でも、この詩では誰かは示されていないけど、どうも作者のような人とは違う語り手が作られて、そして語っているように見えます。
少なくとも、誰がこの詩を語るのかということについて、彼女はとても意識的です。
私はいままで自分で語る詩しかかいていなかったので、彼女の詩をきちんと読んだとき自分に足りない視点を強く感じました。
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わたしが特に好きな『市場』と
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