空の下の私風景/月乃助
 
は、
赤い環がちいさくすぼまって    一ポンド、69セント
光の屈折が作り出す        スパルタンだって
空色をこばんでみせた       アップル・バターにする
水晶体の網膜の上に        歯の跡をのこす
映っているものさえも信じはしない みずみずしさ 】

成層圏をぬけてしまうのさ   【 だから、この町が
色などかんじなくてすむはず    好きなのです
そこから解放されて        あちこちに
空色という うそを        自転車レーンがある
ななめに切り裂いて        さびしい街を
のぼりつめたおまえがいるのだ   駆け抜ける
窓に区
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