夢の話/プル式
 
ンを見ながら「良いですね。そのワインにはきっと毒なんて入ってないんでしょう」という。僕は「いや、入っているよ、きっと」とつぶやき、それを飲み干す。少年に、今何がしたいのかを訪ねる。少年は「タケシの物語」が見たいという。そして、それがどんなにすばらしい映画なのかを彼に説明するのだった。そうして何も気にせず少年と話す事は、彼にとって心の休まる時間だった。しかし、そんな二人の前に兵が現れ、二人はあっという間に取り囲まれてしまう。彼の素性がばれたのだ。その場に居た少年も一緒にとらえられる。連行される二人。

連行される輸送車の中、希望失った少年の目が濁っていく。

刑場はまるでビルの屋上の様にコン
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