One Thousand 20th Century Chairs/捨て彦
 
り、まさか初の対面を果たすことになるなんて。いえ。しかしこれが人生と言うものなのですね。知っています。おおよそ、私たちが想像し得る全ての出来事の実現可能性はゼロではないのですねきっと。
「何階やねん!」
「四階!」
「一緒やがな!わらける(笑)もしかして反対ッ側の一番向こう?」
「そうそう」
「行くわ!」
「こんといて!」
「なんでよ」
「いや、なんとなく…」
「こんといてって…。こんなわらけるsituationに置かれてるのに!共有せなあかんやろ。われわれは共有するべきちゃうか。この非日常を」
「だって私たちまだ出会ってもいないんですもの」
「まぁそりゃそうやけど…」

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