「名」馬列伝(9) ビッグテースト/角田寿星
 
べ、はるかに落馬事故の危険が高い。
意識不明になるほどの大事故を経験し、後遺症もまだ癒えないというのに。
そんな常石の勇気ある選択に、関係者からもファンからも惜しみない応援の声が送られた。
オースミコスモという、所属厩舎期待の、クラシック戦線でも勝負になるような、いい牝馬にも巡り合えた。
そんな中での、G1レース勝利だった。

しかしその翌年。再び落馬。障害レースでの出来事だった。
脳挫傷、外傷性くも膜下出血、頭蓋内血腫で、意識不明の重体。
意識の戻ったのが1か月後というから、生半可な事故ではない。
それでも常石はあきらめず、復活のためのリハビリに励むが、ついにドクターストップ。
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