腕/
 
、また朝になると腕が生えていた。
そしてまた切断した。

そういう毎日が続いた。
自分が汚れてしまったなんて
絶対に認めない。

誰にも悟られないように
毎朝一人で腕を切り落とす。

何事もなかったように。

まだ僕は綺麗なままです。


それから何年かして恋人ができた。
親しくなるにつれて
もっともっと傍を求めた。

そしてとうとうその日は来た。
恋人と一夜を共にしてしまったのだ。
朝、僕よりも早く起きた恋人は
わき腹から生える小さな腕を見つけてしまった。

でも本当は見つけられることを願っていたのかもしれない。
恋人は「かわいい腕だね」と言った
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