人間は平和を築く石畳だって言われる。平和という言葉は戦争よりも人を動かせると知る 詩集『日本はいま戦.../イダヅカマコト
 
いることを知ったればこそ
僕は心に刻みます
不忠さ故に無念に生きながらえる
おかっぱの子の哀しげなまなざしを
そうして それらのすべてを負い
僕自身は自らの肉体を強くすこやかに鍛え上げ
見事股肱の御楯となり
東洋平和の礎として果てたいのであります}

「とても近しいものに思えてならない」おかっぱの女の子はおそらくハンセン病患者なのでしょう。
自分自身が受けていた「療養所」や「病」についての知識を超えたところで少年は人に触れ、そしてまた離れていきます。
「僕自身は自らの肉体を強くすこやかに鍛え上げ/見事股肱の御楯となり/東洋平和の礎として果てたいのであります」と語る少年はまるで
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