今日の読書記・其ノ一 ー リルケ・小林秀雄・ヘルダーリン・西山あまね・松尾芭蕉 ー /服部 剛
壁は無言のまま 寒々と立ち 風の中に 風見はからからと鳴る。)、独りの詩人が虚しさを抱いて立ち尽くしている情景が見えるようです。ヘルダーリンの本当に優れた詩は、このように彷徨う精神の中で時折全ての感覚が開いて「神の国の情景」が垣間見える瞬間が描かれた詩で、そこに詩人の使命が遠い過去から今も語られているような感覚になり、僕も職場へと歩いてゆく朝等、文庫本の詩集を手に開いて、そんなヘルダーリンからの声を聴いて、胸に収めながら、日々を歩んでいます。
西山あまね詩集「宵待ち歌」より「空の上から」
東京ポエケットで、僕が前から楽しみにしていた手作りの詩集を手に入れました。藍
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