今日の読書記・其ノ一 ー リルケ・小林秀雄・ヘルダーリン・西山あまね・松尾芭蕉 ー /服部 剛
 
動のあらゆる萌芽を含む内容であり、小林秀雄の根本的に変わらない初心の本音が語られているのを感じます。 

 (真の批評とは、書き手の嗜好と世の尺度のどちらをも無視せずに、その詩人や芸術家の宿命・個性や作品の魅力を浮き彫りにしながらも、批評家自身の独白ともなっているものである。)というメッセージが伝わりました。 


   ヘルダーリン詩集より「人生の半ば」 


 嘗(かつ)て「貧しい時代に詩人とは・・・」と問うた孤高の詩人・ヘルダーリンも、僕が敬愛する詩人の一人です。真実を求める詩人の精神の彷徨を感じる詩で、(悲しいかな 時は冬 どこに花を探そう 陽の光を 地に落ちる影を?  壁
[次のページ]
戻る   Point(4)