今日の読書記・其ノ一 ー リルケ・小林秀雄・ヘルダーリン・西山あまね・松尾芭蕉 ー /服部 剛
ページに来てくださる皆さんとその本が語りかけている密かなメッセージをそっとあなたに語りかけるような気持で、記していけたらと思います。
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リルケ「ドゥイノの悲歌」(第一の悲歌)
実は先ほど家に帰ってすぐ、心の赴くままに受話器を手に取り、僕が敬愛する作家の奥様に残暑見舞いの電話をして、今日の読書のひと時について、「先生の本以外の本を読んでいる時も、今は世を去った先生のまなざしを感じます」と電話で伝えたのですが、その奥様があるエッセイの中で、在りし日の先生が奥様に「芸術家というのは、誰もがさわれぬ炎に手を伸ばす者だ・・・」と語っていたのを、このリルケ
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