心が運動している詩集 藤井わらび『むらさきの海』/イダヅカマコト
ただ振り返りアラ探しばかりはじめた
それはもう過去の自分でしょう?
緑が噴き出るこの大地に
「幸せ」が求められないはずがないでしょう
夢を差し出してくれる生命たちに
「果て」などないでしょう?
自分が信じたこの道を歩いてゆけばいいのだよ
と踏みしめた一粒一粒が教えてくれる
小さな目線が私の足を支える
ひとりで歩いているなんて傲慢でしょう?
あなたがたがいつもいる
その限り私は歩いてゆけるでしょう}
この詩の中では、「幸せ」や「『果て』がない」といったことにに対応した「緑が噴き出るこの大地」や「夢を差し出してくれる生命たち」といったイメージによる問いかけが、一行あけた
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