東京少年 「国立」/虹村 凌
地に変え、室温を調整し、それでも尚、毎朝変わらずに顔は枕に張り付き、痛みに歯を食いしばりながら、シャワーで洗い流す。地元の皮膚科で貰った薬を塗って、何時もの様に学校に向かう。
苦しい毎日であったが、学校が楽しい場所であった事が、俺を登校拒否にさせなかった。彼らは、変わらず俺と付き合ってくれた。厭な顔もしなかったし、それをネタにからかう事もしなかった。それが嬉しくて、どんなに酷いコンディションでも、なるべく学校に行く事にしていた。学校に行って、特に何をする訳でもない。ただ、気の合う友達と喋っている事が、本当に面白かったのだ。どれ程救われたかわからない。毎朝は辛かった。けれど、それさえ乗り切れば
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