「・・・・・restaurant」:童話/月乃助
をはやした立派な姿のおじいさんです。
「まったくなんてこった、このあたりときたら草一本生えてもない荒地で、なんにもありゃせんじゃないか。車を呼ぼうにも、一台も通らない田舎道ときてる…」
そう、怒って言うのです。
「いらっしゃいませ。本当に大変でいらっしゃいましたね。さあ、こちらへどうぞ」
ウェイトレスは、そんなおじいさんの言い分に、うなずきながらメグ同様におじいさんをテーブルに案内します。
おじいさんは、そこにある椅子を見ると、
「やれやれ、よっこいしょ。それにしても汚い店じゃな」そう言い、赤い椅子に座ったのです。
「赤い椅子のお客さま、いらっしゃいました」
ウェイトレスは
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