「・・・・・restaurant」:童話/月乃助
そんな姿の家です。
玄関まで来るとデッキがあり、そこに木の看板が下がっています。
ずいぶんと古いのか、「…・Restaurant」とそう書いてあるのだけは分かりますが、あとは字が消えていて読むことはできません。
メグはドアをノックしてみました。ほんの少し返事を待ってみますが、誰も出てきません。
家の中からは音がしますから、確かに誰かがそこにいるはずです。
「こんにちは…」
おそるおそる、ほんの少しだけ、木の古い扉を開けてみました。
奥の方に、ウェイトレスの姿の黒いスカートに白いエプロンの若い女の人が立っていて、部屋の中にあるテーブルにカップやフォークを並べているのでした。
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