愛の詩人・上手宰と「冊」の詩人からの伝言/服部 剛
視力で垣間見える「地上の天」は、
詩人の口から語られ、人々は光の欠片を分け
合うであろう。
*
ゲストの上手宰さんの後は、続いて上手さ
んが主宰の詩誌「冊」同人の優れた詩人の皆
様が朗読してくれた。やはり、長い間、詩の
言葉を愛して生きて来た人の熟した言葉の説
得力を感じた。
渋谷卓男さんは「雨音」という詩で静かな
雨音が、この世に生まれてから今迄の間止む
ことはなく、世界が悲しい雨に覆われてゆく
・・・という詩の世界に、この世と人生観を
語る実感が、素朴な言葉から伝わった。いつ
までも雨の降り続くかのような、そんな世界
の
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