愛の詩人・上手宰と「冊」の詩人からの伝言/服部 剛
 
詩人
は暗に語っている気がする。 

 ゼウス(神)が人間に化けて地上の女
と恋をする神話のような連も印象的で悪
霊の誘惑で、女が(本当の姿を見せて)
と迫りゼウスが姿を現し、もっとも弱い
光で女が一瞬に燃え尽き、消滅してしま
うところに愛についての詩人の考察があ
ると思う。 


  光が旅をできる暗闇を
  取り払ってしまえば
  光はすべてを焼き尽くす


 地上に生きる人間というのは、壮大な宇宙
の歴史を思えばあまりに小さく、本当の光を、
私達の小さい両手は受け取ることができない。 
この人生に於いて、もし幸福というものがあ
るなら・・・それ
[次のページ]
戻る   Point(2)