誰が豚かを決めるのは俺だ/花形新次
 

 男は自分がやった最も悪いことについて考え始めた。
しかしコンビニエンスストアで店員がつり銭を多くくれたことに気付いたのに
知らん顔してネコババしたことぐらいしか思いつかなかった。
それを言おうかどうか迷ったがそう考えると何だか自分はとてもつまらない
人間ではないかという気がしてきて恥ずかしくなり言えなかった。
 その間彼は黙ってじっとしていたが男がグズグズしているのに痺れを切らせて
口を開いた。
 「ではこうしよう。オマエは小さな女の子を連れ去り乱暴して殺し山に埋めたんだ。」
 「ええっ!?誰が?」
 「オマエが。」
 「何で?!」男はますます混乱していた。
 「オマ
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