孤独/ふくだわらまんじゅうろう
 
     孤独



君は本当の孤独を知らない
だから「寂しい」なんて言う
君は本当の孤独を知らない
だから「死のう」なんて考える
君は本当の孤独を知らない
本当の孤独を知らないからそうやって
人を羨んだりする

「孤独」が彼女に取り付いたのには
たいした理由があったわけじゃない
ただ、そうした「星」のもとに生まれた
ただそれだけの理由だった

それ以来、彼女はずっと孤独だった
どんなに親切な友人ができても
どんなに素敵な彼氏ができても
彼女の心が満たされることはなかった

そんな彼女が孤独であることに
誰も気がつかなかった
だからこそ彼
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