文法について 2/パンの愛人
きるわけだ。もっとも私は仕事をしていたわけで、けっしてブンガクしていたわけでも、するつもりでもなかったのだが。
ともあれ、私はそういった鑑賞態度にも何かある不均衡な関係を見出してしまうのである。これはたとえばアウトサイダー・アートやアール・ブリュット、またはスカム・ミュージックなどの受容のされ方を見ていても感じるときがある。つまり鑑賞者の方は学識豊かで、その学識の高さがかれらを鑑賞者にする。こういった不均衡はスノビズムの侵入を容易にしてしまう。その一方で、シャッグスのメンバーはハーマンズ・ハーミッツのファンだったというではないか。(ついでに述べておくと、私はシャッグスの大ファンである)
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