文法について/パンの愛人
 
、七、五、七、七、のリズムだけではない」として「現在の『わたし』が現在の『社会』で生きる以上、さまざまに複雑な音楽(リズム)が必要であり、破調こそなければ、現代の歌は成立しない、とまで考えている」と、自分の立場をより明確にしている。が、やはりここでも「現代」が何であるかは不透明なままである。あるいは、それは説明できるものではなくて、あくまで感得する以外すべのないものであるのかもしれない。

 もうひとつ、RANRARARAN氏の投稿で気になるのは、冒頭で塚本邦雄、寺山修司、春日井建の作品をあげて、文法上の正当性を確保しようとしているところである。私はこの三人が「現代」的であるかどうかは知らない
[次のページ]
戻る   Point(5)