短歌の音楽性と政治性 山田氏に応えて/非在の虹
 
ゃあソネットはどうなんだよ」
とまさにけんか腰であるが、僕は「日本の短歌」について話をしているつもりであった。
確かソネットとは、アレクサンドランとかいう韻の踏み方がある西洋の14行詩のことである。
問題を「日本」に絞って討議することに、山田氏も了解してくれるだろうか。

子規のあの有名な一首については、
「文法的にちゃんとあってる。
むしろ文法が韻律と拮抗した結果そこからはみ出しているのであって、
それはそれで「あり」なのではないかしら。」
と言っているが、山田氏も正鵠を射ている。だが、子規の文章の段で文法のことなど、僕は書いてはいない。
引用したさいに文を間違えていたことの
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