短歌と文法、詩と文法/非在の虹
言えばいいのだ。それが一番の詩の理解の方法である。
だが、もう少し、考えなくてはならない。
この数日、僕は短歌(と呼ばせてもらっているが)を投稿しているのだが、
読んだ人から文語の誤謬、誤用があると、コメントをもらった。
その人の主張は、
『現代口語の「た」イコール古語・文語の「き(し)」』は、誤謬であり誤用である、ということだ。
僕の作品中、ことに『口語における「た」イコール古語・文語の「き(し)」』の混同した部分は、たびたび注意を受けている。
だが、子規が和歌から短歌を自立させ、現代の定型短詩として成立させるために、多くの約束事を廃し、新たな語法を加えたように、茂吉以降の歌人は多
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