分類される、箱詰めされる、そして僕等の元に届く。/岡部淳太郎
 
されたジャンルに忠実すぎたとしたらどうだろうか。それは狭い場所の中で閉じたものになってしまうだろう。あるいはもっと細かく分類して、たとえば「女性詩」の中でもセックスなどのエロティックなものに焦点を当てたような「女『性詩』」とも呼びうるような詩の場合、もっと狭い範囲で閉じてしまいかねない。自らの言葉を語るのに急なあまり、それを眩しく見上げるしかすべのない者がいるかもしれないという可能性に思い至らないということになってしまいかねない。詩に限らず何であってもそうだが、自らを限定させることは人を盲目にする。よく見れば気づくものが見えなくなってしまう。分類されたジャンルの中で安住してしまうと、未来もその方向
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