分類される、箱詰めされる、そして僕等の元に届く。/岡部淳太郎
方向だけで限定されてしまうのだ。「近代詩」や「戦後詩」というのは時間的区分であるのでどうしようもないし、その現場にいた人の多くはもうこの世にない。だが、「ネット詩」や「女性詩」や、あるいは「ライトヴァ―ス」でも「現代詩」でも、もっと曖昧な「人の心に響く詩」や「わかりやすい詩」でもいいが、それらの分類にあまりにこだわりすぎるのもよくないだろう。それでは視野が狭くなるし、未来が閉ざされてしまう。「ネット詩」や「女性詩」ではなく「詩」を。もっと言うならば「世界」の中から生まれる「詩」を目指さなければ、結局は小さな場所で大騒ぎしているだけで終ってしまうのだ。分類や整理は便利だし親切なものであるが、それによ
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