教育について/パンの愛人
 
ースペクティブで眺めてみることである。つまり、先に登場した二人をある共同体の空間のなかに置き直すことである。それによって、どちらがより共同性を帯びているかで、正常、異常を判断する。それで不十分ならば、さらにその共同体をそれより大きな共同体の空間のなかに置き直す。この手続きをくり返すことによって、最初の二人の位置関係は変化、変質してくるはずであって、この手続きは、私たちの現実の空間が有限であるかぎり、かならずどこかで終りがくる。そして、それが有限空間であるのなら、中心点もまた存在する。その中心点を判断の基準にすればいいのである。
 しかし、こういったプラグマティックな方法論もどこまで有効的であるか
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