映画日記、ただし日付はてきとう3/渡邉建志
です。限りなく音楽というものに近づこうとしている映画だ。映画を通じて問題を追求している芸術家タイプの映画作家までが、音や音楽に対しては、かなり鈍感になっている。だから、そういう時代にタルコフスキーの音に対する感性は際立ってユニークでしたよね。」/「鏡」。タルコフスキー特有の強烈な光と影、外の緑の美しさ、火の激しさ、そして近くから聞こえる水音、すべてがすごい。なによりもラストの切り返しが本当に凄まじい。「鏡」には合計4つの時代が現れるのだが…ラストが。/「惑星ソラリス」。タルコフスキーはSFを撮りたかったのではないという。彼の撮りたいものを、SFという形で隠してしか、ソ連政府に映画を撮らせてもらえな
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